關風我(せき・ふうが)さんってこんな人
旅人と言う職業を作りたい”旅人”。高校の進路希望調査で”旅人”と書いて提出。卒業後、オーストラリアに競馬留学。その後バックパッカーとなり、旅人に。タイの島に滞在しスキューバダイビングプロライセンス取得したり、インド1ヶ月放浪旅したり。現在は旅人が旅をしながら働ける場所を創る為に活動中。旅人喫茶、旅人居酒屋を経営中。愛知県出身、和歌山市在住。
前回は、旅人喫茶について、お話いただきましたが、今回は、旅人として、これまでどういう経験をしてきたのかをお聞きしていきます。
競馬の騎手、ボートレーサー、ダイビングインストラクター、全ては旅をしながら生きるため
「世界中を旅しながら生きていきたい」と思っても、なかなか、簡単にはいかないという人も多いと思います。
ふうがさんは、高校生の頃に、旅人と進路希望調査に書いたそうですが、まずはじめに挑戦したことって何ですか?
競馬の騎手になれば、世界中のレースに出られると知って、高校卒業後すぐに、オーストラリアに一人旅立ちました。
ただ、いきなり、競馬学校に入るのは難しかったので、牧場で馬の世話をしながら語学学校に通いました。
その後、競馬学校に入学するという流れです。
すごい、いきなり、旅人の夢を叶えるために、日本を飛び出しちゃったんですね。
でも、現実はそんなに甘くなくて、競馬の騎手を目指す人は、子どもの頃から、馬に乗っている人が多くて、学校初日、馬に乗れなかったのは僕だけでした。
みんなはスイスイ進んでいくのに、自分の馬だけ動かないんですよ(笑)
そこから、何度も怒られながら、結局、1ヶ月間ベンチ生活です。まずは、馬に乗れるようにならないといけないので、競馬コースから乗馬コースに下ろされたりして。
1年2ヶ月ほど、オーストラリアに滞在していましたが、自分では太刀打ちできないと感じ、残念ですが、諦めることになりました。
その後、帰国した風我さんは、初心に返って、新たな旅に出ようと思い立ち、旅の仲間をつくるために「タビイク」というプログラムに申し込んだそうです。
ダイビングで、世界中どこでも働ける切符を手に入れた
帰国後、旅人として生きていくための次なる挑戦をしたそうですが、それはどういったチャレンジだったんでしょうか?
今までは、一人旅だったので、そろそろ旅の仲間がほしいなと思って、たまたま見つけたタビイクというプログラでダイビングライセンスを取得するプランに申し込みました。
ダイビング……!たしかに、海はどこにでもあるので、世界中どこでも、仕事にはなりそうですね。
タイのタオ島というところで、2週間住み込み、プロライセンスを取得しました。
しかし、仕事にするには、現地の金銭価値になるので、給料が安く、最低限、その土地に1年くらいはいないといけないので、これを本業にするには難しいなという壁にもぶち当たりました。
今では、趣味として、世界中どこでも楽しめる手段になっています。
タイでの出会いが、自分を変えた
そういえば、タイに行って、ライセンスをとったこと以外に変わった点がありました。
僕は、ずっと、「風我って何考えてるかわからないよね」と言われるタイプだったんです。笑顔で写真を撮ることも苦手だったんですよね。
しかし、タイでの生活を通して自分がどんどん変化していくことを感じました。
なりたかった自分の姿に近づいたなという感覚がありましたね。
ええ、以外ですね!いつも笑顔が素敵だという印象なので、想像がつかないです。
關風我さん
タイって、日本よりも所得は低いし、貧しい国というイメージがありましたが、みんな優しくて、常に笑顔で、とても豊かな生活をしているように見えたんです。
笑顔があれば、どこでも生きていけるなということをタイで学びました。
みかん援農で和歌山に出会い、ボートレーサーを目指しながら、試行錯誤の日々を過ごすなかで見つけた新たな挑戦
その後、しばらくして、アルバイトでみかん援農のために和歌山に来られたそうですが、そこから、コーヒー屋さんとしての活動などをはじめられたそうですね。
關風我さん
はい、たまたま和歌山に来る前に富士山のバイトに行ったんですが、その時に競艇場が見えたので、興味が湧いて、ボートレーサーの試験を受けてみることにしました。1次審査まで通過。バイトは極限まで減らし、ジムに通う生活をしていました。
そうですよね、和歌山で出会った当初は、いつもジムに行っていた印象です(笑)
何でも挑戦してみる姿勢、すごいですね……!
關風我さん
物理的にも、人生の挑戦としても、たくさんの旅をしてきたからこそ、今、ここで、お店をはじめるという選択ができたのかもしれないですね……!
これからも、どんどん新しい挑戦を続けていくふうがさんを応援しています!
旅を通して、紆余曲折を経て、和歌山での旅人喫茶開業につながった風我さん。お話を聞いていて、何でもまずはやってみるという姿勢に脱帽でした。
旅のお話を聞きに、ぶらくり丁にある旅人喫茶に足を運んでみてください。
取材・執筆・撮影:東詩歩
投稿者プロフィール
- 京都府宇治市生まれ、和歌山県紀の川市出身。和歌山大学観光学部在学中。わっと!編集者兼ライター。インターン経験やプロジェクトを経て、学生生活の傍ら、フリーの編集者として活動する。シーシャが好き。積読家。
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