井口 友見さんってこんな人
1977年生まれ、和歌山県みなべ町出身。
東海大学文学研究科 日本文学専攻日本語教育学コース卒業後、タイで日本語教師の道へ。
現在は日本を拠点に、株式会社 井口組副社長を勤めながら、大志農園にて梅作りや収穫、タイへ農産物の輸出、オンラインで日本語講師、書道教室の講師など多彩な分野に携わっている。
vol.1ではタイ移住のきっかけや日本語講師への道へ進み、それ以降のタイ生活について話してくださった井口さん。(vol.1はこちら)
vol.2ではコロナの影響などで和歌山へ拠点を移し、タイと日本の架け橋となり、現在取り組まれている活動について詳しくお伺いしました。
和歌山へ拠点を移し、現在取り組んでいる活動について
ーー井口さんが副社長を勤めている株式会社 井口組ではどのような活動に取り組まれているのでしょうか?
2018年〜現在、和歌山を含む日本産特産物(果物)をタイへ輸出しています。
現地の大手フルーツショップ Iyaraさんが販売してくれています。
ーーHPを拝見させていただきました!2021年2月5日にタイ・バンコクへ苺を輸出されていましたね!
プロの農家さんによって育てられた、収穫したての苺をお送りしました。
茨城県産村田農園さん、梅原農園さん、うさみ園さんの苺です。
他にも桃、さくらんぼ、ブルーベリー、ぶどう、梨、りんご、柿、さつまいもなどを取り扱っています。
和歌山だけでなく、茨城、山梨、山形、京都、青森などいろんな県の果物を輸出しています。
ーー農産物を輸出することにどんな想いが込められているのでしょうか?
大きく3つの理由があります。
1つはそもそも農業は、地球環境にとっても人々の暮らしにとっても最も重要な産業の一つだと感じているから。
2つめは、日本の農業従事者が減っている中で、日々美味しい作物づくりに励んでいる生産者さんとタイの方の橋渡しをしたいから。
3つめは、日本に親しみを感じてくださっているタイの方に、日本国土で育った良質で美味しい果物を現地でも召し上がっていただきたいから。
今関わらせていただいている全ての生産者さんは、農産物の一つ一つ、一粒一粒を大切に育てていらっしゃいます。
それらを食する皆さんが笑顔になり、元気よく生きるエネルギーになればと願っています。
ーータイと日本の架け橋となっている井口さん…とっても素敵です!他には、梅干し作りもされているそうですね。
今、ちょうど繁忙期です。
2012年〜現在、実家のみなべ町にある大志農園にて、梅の繁忙期に収穫の手伝いや、梅干しづくり、販売をしています。
今のところ国内のみの販売ですが…
ーー和歌山といえば梅干しが有名ですよね。わたしも大好きです!また機会があれば、農園の方もお邪魔させてください!
書道教室も再開、オンラインでは日本語プライベートレッスンも!
ーーvol.1ではバンコクで書道を習い師範免許も取得されたとお伺いしましたが、現在書道教室も再開されたそうですね!
そうなんです。
2020年10月から再開し、現在はコロナもあるので少人数で実施しています。
将来的にはタイの方にも書道を通じて日本の文化を伝えていきたいです。
ーーわたしも一度マレーシアで日本語教室にお邪魔して、生徒の皆さんと書道にチャレンジしました!改めて書道の深さを身にしみて感じました。
そうですよね。
ひとつひとつの積み重ねが大切なんだと思います。
わたしにとって今は様々なことに向き合う期間でもあると思っています。
そして書道の技術をさらに向上するため、日々学びを深めています。
ーー学びは止めてはいけないと言いますよね。お話しているとわたしもパワーをもらえます。そして現在はタイとzoomで繋がり、日本語プライベートレッスンも行っているのだとか?
はい。
5歳から教えている生徒が今は10歳になりましたよ!
タイに住んでいた頃は、対面で教えていました。
ーーzoomではどのようにレッスンされているんですか?
無料でダウンロードできる教材を使い、ひらがな学習や間違い探し、会話を行っています。
まずひらがな表を見る時間を5分あげて覚えてもらう、そしてわたしが書いた文字を生徒さんが読む、次にわたしがひらがなを言って生徒さんに書いてもらう…
という風に、少しずつ難易度をあげて練習をしたりします。
あ〜んまで点で繋いでもらって、絵を描いたりもしますよ。
ーー凄い!リモートならではの楽しさが伝わってきます。レッスンの様子や様々な活動についてブログを書かれているそうですね。
はい!
井口組の活動はブログに随時更新しています。
ぜひ、ご覧になってください。
https://www.iguchiaac.co.jp/blog/
読者へのメッセージ
ーー最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
「これから海外へいらっしゃる方へ」
知らないことを知っていく、日本で感じる当たり前が当たり前ではないことを体験する。
そういう経験によって、柔軟性が身についたり、色んなことが受け入れられるようになると思います。
私は、すごくラクに生きられるようになりました。
皆さんにも、新しい経験をたくさんしていただきたいですし、私もこれからも、そうしていきます。
「ASEANから日本へいらっしゃる方へ」
日本は、恵まれた資源がたくさんあります。
都会は都会の魅力がありますし、地方も自然が豊かで、美味しい食べ物もたくさんあります。
ぜひ、色んな日本をお楽しみくださいね。
ーータイと日本の架け橋となり色々な活動に取り組まれている井口さん。今後は新たな分野であるアートセラピーにも興味があるのだとか。井口さんのポジティブな考え方や、話していると自然と元気をもらえるインタビューとなり素敵な時間をありがとうございました。
井口 友見さん
1977年生まれ、和歌山県みなべ町出身。
東海大学文学研究科 日本文学専攻日本語教育学コース卒業後、タイで日本語教師の道へ。
現在は日本を拠点に、株式会社 井口組副社長を勤めながら、大志農園にて梅作りや収穫、タイへ農産物の輸出、オンラインで日本語講師、書道教室の講師など多彩な分野に携わっている。
株式会社井口組 公式HP https://www.iguchiaac.co.jp
投稿者プロフィール
- 和歌山県和歌山市出身のフリーランスライター。大のアジア旅好きで、特に好きな国はインド。将来の夢は、和歌山×アジアの2拠点で活動するグローバルライター!