日本語学校ってどんなところですか？： 和歌山外国語専門学校 坂本太さん vol.1

「和歌山に日本語学校があるらしい」ということは知っていたのですが、一体どんなことをしているんだろう？と気になっていた筆者。学生さんは、どんな国の人がいるのか、どのような生活をしているのか、和歌山の街の人との関わりについてなど、気になることがたくさんありました。

和歌山に住んでいながらも、意外と知らない外語専門学校の様子を坂本太さん（和歌山外語専門学校・理事長代理）に聞いてみました。

和歌山外語専門学校ってどんなところですか？

－－まずはじめに、和歌山外語専門学校はどのようなことをしている学校なのかを教えてください。
文字通り、日本に来られた留学生に日本語を教えるための学校です。彼らは、日本の大学への進学、看護学校への進学、就職、さまざまな目的を持って、日本語習得を目指しています。簡単に説明するなら、予備校のような扱いだと思ってもらえると想像しやすいかと思います。

調理師専門学校からはじまる

－－なるほど、ここまでは結構イメージ通りでした。ちなみに、なぜ、東京や大阪ではなく、和歌山で日本語学校を始められたのですか？
もともとは、調理師専門学校と着物の事業を運営していたという歴史があります。遡ると、わたしの父の家系が着物屋でした。そこに父の弟が調理師だったこともあり、当初は和歌山調理師専門学校と着物事業を生業としていました。調理師学校時代に、韓国など海外の学校と提携する機会があり、徐々に日本語も教えるようになったことがきっかけで、今の外語専門学校に至ります。

和歌山で外語専門学校を始めた理由は、単純に「無いからつくった」と聞いています。

ただ、大都市ではなく和歌山に創設したことが、後天的にではありますが、学生にとっていい選択になることもありますね。

地域で活躍する留学生も多数在籍

－－確かに、自分が留学するときは、できるだけ都会に留学した方がチャンスが多そう、友達が増えそうなど考えてしまいそうではありますね。
和歌山に留学することは、必ずしもマイナスではありませんよ。生活費が安かったり、静かな環境で勉強できたりと、勉学に励むには快適だと思います。都会で学ぶとなると、生活費を稼ぐために日夜バイトに励み、勉強する力が残っていないということもありますしね。

学生たちは、街の人とも交流しているようで、知人から「学生おったからラーメン奢っといたで！」というエピソードを聞くくらい、地元の方からもよくしてもらっているようです。こうした地元の方との交流も和歌山ならではのエピソードかもしれません。

－－確かに、以前、取材させていただいた新聞奨学生の方も和歌山外語専門学校の生徒さんでしたよね！実は、知らない間に学生さんたちと交流していたり、逆に助けられていたりするかもしれませんね。
はい、以前取材していただいたベトナム出身の学生は、朝日新聞奨学生として、海南市で働きながら、日中は勉強をするという生活を送っています。（「【新聞奨学生】和歌山で新聞奨学生として頑張るASEANな人： ベトナム フイさん・クアンさん」）

大々的に地域と連携した取り組みは多くは出来ていませんが、県内で学生と交流する機会があれば、よくしてもらえるとうれしいです。

■なんとなく、存在は知っていた「和歌山外語専門学校」。初めて、学校の歴史やどういう活動をしているのかを知ることができました。vol.2では、どのような学生さんが在籍しているのか、今後どんな活動をしていくのかなど、具体的にお聞きした内容を公開予定です。