タイ

【2023】「多様な視点からみる現代東南アジア」レポート:タイ・フランス 中井 一統さん

引き続き続いております、和歌山大学とのコラボ授業【多様な視点からみる現代東南アジア】。

2023年度第四回目のゲストはカネナカ水産株式会社の中井 一統様にご登壇をいただきました!

魚の卸売り業を展開するカネナカ水産

現在和歌山港から日本国内だけでなく、世界各国に和歌山や国内の新鮮な鮮魚を卸売展開をするカネナカ水産代表の中井さん。

最初に現在どのような会社を展開されているかということをご説明いただきました。

和歌山にいても卸売市場の活気ある早朝の様子を見ることは難しいので貴重でした。

家業を継ぐが売上低迷・・海外へ

話は前後するのですが、実は料理人としてフランスに出ていた中井さん。

紆余曲折あり地元に戻り就職をするも(紆余曲折は後ほど・・・)、ご両親の突然の訃報もあり、実家であるカネナカ水産を継ぐことに。

しかし和歌山県内・近郊がメインの取引先だったカネナカ水産は、ご両親不在となったあと、取引先がどんどん減少していくこととなります。

そこで中井さんのフランス料理専門学校時代やフランス時代の知り合いなどに売り込むことで、2007年頃から東京のミシュラン店での採用、そして2016年以降の海外輸出のスタートにつながったと言うことです。

中井さんのお話の中で、「あの時フランスに行かなければ・・・」「もし語学学校に行かなければ・・・」、今はない、と思えることが多いようで、

まさにどんなことでも経験をしていくことが大事だなと思える出来事でした。

成功だけでなく困難もたくさん

ご両親の死から、自分の人脈や行動で売上を回復させ、海外輸出まで伸ばしている中井さん。

順風満帆そうに見えますが、困難なこともたくさんあったそうです。

フランス時代には、ビザの関係で国内退去命令を受けたり、スリにあったり、日本に戻ってくる前にパリのレストランからタイのホテルでのレストランからスカウトされたにもかかわらず、タイ国内での大規模鳥インフルエンザのせいで話が亡くなったり、、、想像するだけでめちゃくちゃしんどそうな出来事ばかりですが、中井さんは今になっては良い経験であったと語ります。

学生たちへのメッセージ【奇貨居くべし&失敗を恐れるな】

中井さんのこれまでの出来事や行動、また考え方や価値観など、学生さんも本当に前向きに捉えることができたのではないかと思います。

そんな中井さんが今回、自分の人生を振り返るにあたって学生に伝えたい言葉を、フランス料理人らしく、実際にそれらの意味がつけられているお菓子を配ることで伝えてくれました。

フランスのお菓子であるフィナンシェには、奇貨居くべし(失敗を恐れるな)という意味が、そしてイタリアのお菓子トルタ・カプレーゼには失敗を恐れるなという意味が込められており、学生たちもそれらを噛みしめながら美味しいお菓子を食べつつ、講義を聞いていました。

こうしてお菓子に学生たちに伝えたいメッセージを込めるところも、フレンチ料理人らしく、素敵な演出であるなと感じます!

投稿者プロフィール

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山家 優一
和歌山ASEAN情報局 -わっと!- 編集長
和歌山県海南市出身。ミャンマー・ヤンゴンに駐在歴あり。
和歌山の人にもっとASEANを、ASEANの人にもっと和歌山を身近にするための情報サイトを作りたいと、この「わっと!」を立ち上げる。
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山家 優一
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