ラオス

【JICA/青年海外協力隊】 ASEANに関する和歌山な人:ラオス 細田実香 さん vol.2

細田 実香 さん

細田実香さんってこんな人

和歌山県有田郡有田川町出身。看護学校卒業後、看護師として個人病院に5年間、大学病院に5年間勤務。退職後の2017年、JICA海外協力隊でラオス人民共和国(以下、ラオス)に赴任。地方都市の総合病院でICUに配属される。現在は、日本赤十字社和歌山医療センターのICUで勤務。

知人に会うためのベトナム旅行がきっかけでJICA海外協力隊に参加した細田さん。看護師としての勤務経験を活かし、ラオスの県立病院に赴任されます。vol.2では協力隊での活動についてもさらに具体的にお伺います!

日本とは大きく異なる環境に戸惑う


ライター・平松

vol.1でもラオスの病院と日本の病院での環境の違いというお話をされていましたが、具体的にはどのような毎日だったのでしょうか?

細田実香さん

県立病院とは言え、日本とは異なり設備が整っていないため、呼吸器が1台しかないなど日常でした。

誰かが呼吸器を使っていると他の人は使えないので、病院内にある設備を工夫して使ってました。

あと症状が重い患者さんは自分が勤務している病院で処置できないため、首都に送ったりもしていましたね。衛生管理が行き届いていないので、助けられる命が助けられなかったり、県立病院でもそんな感じでした。


ライター・平松

県立病院でも整備が整っていないんですね….。救急車などは呼べばすぐに出動してくれるのですか?

協力隊での仕事
写真:派遣先の病院で心肺蘇生の研修を行っているところ
細田実香さん

救急車は首都だけ機能していましたね。といっても、救急車にはボランティアや医学生が乗っているので日本とは大きく違います。

日本のように国家資格を持っている救急救命士という人がいないため、フランスや日本から医師や看護師が指導にきていました。

私の働いていたボリカムサイ病院にも救急車はありましたが、知り合いの人を乗せるくらいしか使っていませんでしたね。

ほとんどの人は、現場に居合わせた人のトラックの荷台に乗せてもらって病院まで運んでもらうと言った感じでしたよ!
あと、ラオスには少数民族がたくさんあります。患者さんが少数民族の方であれば、通訳の方を通して、病状や指導を行っていましたね


ライター・平松

通訳ですか!!共通言語のラオス語を話せない方も多いんですか?

細田実香さん

ラオスには約50の民族があります。そのうち、全人口の半数以上はラオ族といわれる民族です。

ラオ族の方は、ラオス語で話をすることができますが、少数民族の方は話せない方も多いですね。

特に、高齢者の方はラオス語を話せません。そのため、同じラオス人ですら、患者さんのご家族の方に通訳してもらっていましたよ。

日本だと同じ国民同士で通訳を必要とする場面なんてほとんどないですので、びっくりですね…。少数民族でも共通言語のラオス語は話せるとばかり思っていました。

ラオスでの生活について

ライター・平松

実香さん自身はラオス語を話せるのですか?またどちらで勉強されましたか?

細田実香さん

協力隊の派遣前訓練(※2)で勉強しました。ラオスでは英語は全く使いません。そのため、現地の方とのやり取りはすべてラオス語でやります。日常会話くらいであれば、話せますよ!
ラオスに派遣されたのときは、挨拶ができる、数が数えられかろうじて買い物ができるくらいでした。

そのため、分からない言葉が出てきたときに、同僚に聞くといったことを繰り返し、勉強しました。発音が全然違うみたいで、同僚からよく笑われてましたね。

(※2)派遣前訓練:任地に配属前に言語や異文化理解等の必要最低限の知識や能力を養うことを目的に約70日間の日本国内で行われる合宿のこと。

ライター・平松

何か変わったラオスの風習やエピソードなどあれば教えてください。

細田実香さん

ラオスでは国家試験はなく、専門学校のテストを合格すれば医者や看護師になれるという仕組みがあるのですが、カンニングをすることが日常茶飯事のようでした(笑)でもみんな悪気はなく、ラオス特融の“助け合い”文化で、困っている人を助けるという意味合いが強いようです。

あと、社会主義国ということも大きく影響している気がします。

日本では、試験に落ちても他の就職先を探したり、来年もう一度テストを受けたりと選択肢がありますが、ラオスの場合、テストに落ちる=仕事がない=人生終わりというイメージが強いみたいです。

だから若い時から親と同じ職業に就くために勉強し、同じ職場に就職する人も多いです。コネ入社もよくあるようです。

ライター・平松

任期中に困ったことや怖い目に遭ったことはなかったですか?

写真:任期中にお父さんがラオスに来てくれて、協力隊の同期とみんなでご飯を食べているところ
細田実香さん

一度食あたりでエビにあたったことがありました。2日間寝込んで、3日目に職場の同僚が救急車で迎えきて、職場で点滴をしました。家で寝込んでいるときに、ラオス人の友人がご飯をもってきてくれたんですが、食べないと元気にならないと言って、無理やり食べざるを得なかったのが本当に辛かったですね。

怖い目にあったことは一度もなかったですし、本当に人に恵まれたラオス生活でしたね。

ライター・平松

お話を伺っているとラオス人の方は穏やかなイメージですが、実際どんな国民性ですか?

細田実香さん

とってもやさしいです。「何してるの?」「ごはん食べにおいでよ!」といつも気にかけてくれました。あとは、シャイだけど、だれとでもよく話をする人が多いです。治安もよくて、JICA海外協力隊が行っている国の中で一番住みやすい国みたいですよ!

ライター・平松

今後の展望について教えてください!

細田実香さん

今の職場で、国際救援に参加したいと思っています。今の職場を選んだのも国際救援部があるからです。今は下積み期間として、現場での経験と語学力の向上に努めています。

就活している時は、県外の病院での勤務を考えていましたが、全国の日本赤十字病院の中でも数少ない国際救援部が和歌山の病院にあったこと、またICUでの勤務を希望していたことも重なり、今の職場を選びました。

ライター・平松

頼もしいです!今後の美香さんのさらなる国際的なご活躍が楽しみです!

本日はお忙しい中本当にありがとうございました!

投稿者プロフィール

平松佑理
平松佑理
大学卒業後、損害保険会社、JICA青年海外協力隊(フィリピン)、食品開発の仕事に従事。
現在、わっと!にてJICA協力隊に向けたインタビューを担当。
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平松佑理
平松佑理
大学卒業後、損害保険会社、JICA青年海外協力隊(フィリピン)、食品開発の仕事に従事。 現在、わっと!にてJICA協力隊に向けたインタビューを担当。