インドネシア

ASEANに関する和歌山な人:和歌山大学 国際連携部門 藤山一郎先生 vol.1

藤山一郎 さん

藤山一郎(ふじやま いちろう)さんってこんな人

京都市出身。

立命館大学卒業後、修士・博士課程に進まれインドネシアにおける開発問題などについて研究。

卒業後外務省の専門調査員制度にて、1997年より 在インドネシア日本国大使館にて勤務。

その後立命館大学に戻り、国際センターでの職員・教員勤務を経て、現在の和歌山大学国際連携部門へ。

専門領域は、タイ・インドネシアを対象とする開発教育、ボランティアツーリズム(VT)。

和歌山大学 国際連携部門において副部門長をされている藤山 一郎先生。先日インタビューさせていただいた、和歌山ASEANプロジェクト「WAP」の顧問もされています。→関連記事(WAP代表中橋さんインタビュー)

WAPでの取り組みであるタイ・インドネシアでの支援活動はこの藤山先生の活動からスタートしていたということが今回のインタビューでわかりました。

ボランティアツーリズムを通じて気づき・学ぶ大切さ


ライター・山家

はじめまして、本日は、よろしくお願いします。
以前ご紹介したWAPの中橋代表さんからのご紹介で、顧問をされている藤山先生にお話しを伺いたいと思います!和歌山大学では、WAPの顧問はもちろんですが、専門テーマの一つにボランティアツーリズム(以下:VT)があります。VTとはどのようなものなのでしょうか?

藤山先生

はい、よろしくお願いします!

私が対象とするVTは、ボランティアを目的として国外に移動し活動することを通じて、学生の学びと成長の機会を創出する、そのプロセスを考察するものです。

実際にどのような活動が、現地社会のプラスとなり、かつ学生たちの学びとなるのか、その相互作用のあり方が研究テーマの一つです。


ライター・山家

学生時代からそのような活動に参加することで、大きな気づきや学びが必ずありますよね!とても素敵な活動だと思います。

先生はそもそもこうした国際協力の分野にはどのような経緯で進まれたのですか?

藤山先生

そうですね、どこから話そうかな…..(笑)
学生時代からとなると、、立命館大学で国際関係の学部に進学したことが一つきっかけです。

もともと欧米のことについて学ぼうと思っていたのですが、ある授業で南北問題について学び、世界の貧困や格差に出会い、大きく衝撃を受けたんですよね。

それをきっかけに東南アジアなど貧困地域についてもっと学びたいという気持ちが強くなりました。

その後大学院に進学し、インドネシアの開発問題について研究をしました。

課題を解決することで学ぶ国際協力

ライター・山家

確かに、僕も学生時代は海外で活躍する、とイメージをするとどうしても欧米各国という印象が強かったですね。
そのまま大学院に進むほどとは相当衝撃的な出会いになったんですね!

大学院で学ばれたあと、すぐに教員の道に?

藤山先生

いえ、大学院卒業後、募集していた外務省の専門調査員制度に応募し採用され、在インドネシア日本国大使館にて勤務をしました。

その時に現地で実際に貧困問題についてかかわる機会もありましたね。

その後、立命館大学に戻り、まずは大学職員として勤めそののちに国際センターにて教員としてのキャリアをスタートさせました。

ライター・山家

なるほど!

立命館大学時代にすでにVTのような活動をされていたのですか?

藤山先生

インド洋大津波が発生した際に、大学が被災地支援事業を実施することを決定し、私はそれに参画することになりました。

具体的にはスリランカの被災地で学校再建を担うことになりました。

ライター・山家

素晴らしい活動ですね。その際に苦労されたことや気を付けたことなどございますか?

藤山先生

例えば、集まった寄付金で校舎だけを作って渡すというハード面の支援だけで終わらず、人への支援を重視しました。支援に関心をもつ学生たちが団体をつくり、共に活動内容を考えました。
その際、主役である学生たちが主体的に参加し、学生自身が現地で経験し、学ぶことができる仕組みを意識していました。

そのあとにもジャワ島中部地震が発生した際にも同様に、インドネシアの古都ジョグジャカルタで、学生団体とともに学校再建のお手伝いをしました。

上の写真はまさにジョグジャカルタでの一枚ですね。

その後2010年頃に和歌山大学に移り、現在に至ります。

大学の先生と聞くと、お堅い方が多い印象でしたが、気さくでとても明るく、お話をしてくださった藤山先生。学生たちからも「ふーじー」の愛称で親しまれ、愛される理由がわかりました。

次回は、そんなVTの活動を大きく阻害する新型コロナウィルス化での状況についてお伺いしました。

投稿者プロフィール

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山家 優一
和歌山ASEAN情報局 -わっと!- 編集長
和歌山県海南市出身。ミャンマー・ヤンゴンに駐在歴あり。
和歌山の人にもっとASEANを、ASEANの人にもっと和歌山を身近にするための情報サイトを作りたいと、この「わっと!」を立ち上げる。
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山家 優一
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