ミャンマー

和歌山で活躍するASEANな人:ミャンマー・キンキントゥエさんvol.2

Khin Khin Htwe

キンキンさんってこんな人

中央大学卒業後、和歌山県海南市のタカショー株式会社へ入社。商品部にて仕入れ等を担当後、アジア経営者連合会(東京)に出向。

現在は、ミャンマーに戻り、ヤンゴンにてKhin Khin Travel (キンキントラベル)を設立し、代表取締役として出張、観光対応やその他事業に携わる。

ミャンマーに帰って独立し「キンキントラベル」を立ち上げたキンキンさん

ーータカショーとアジア経営者連合会仕事を経験して、いざミャンマーに帰国。キンキントラベルを立ち上げた経緯を教えて下さい。

貿易を専門として勉強をし、タカショーでの経験も活きるので貿易業と思いましたが、まず旅行業であるキンキントラベルを立ち上げました。理由としては、会社設立としては手っ取り早いと思ったからです(笑)。

旅行業だと資本金もあまり必要ありません。アジア経営者連合会でイベントや旅行手配などもしていたので、まずは始めやすい旅行業に着手ました。独立したのはアジア経営者連合会で出会った多くの経営者たちから多くのパワーをいただいたので、就職などは考えず、まずは経営者として起業をする!という気持ちが大きく膨らんでいたからです。

また、貿易業だとミャンマーの場合はまだまだ商品の管理体制やキャッシュフローの流れなどが日本と異なるんです。ですので、まずリスクの少ない旅行業を選びました。

キンキントラベルとしては貿易業のライセンスも取得済みですので、今後、貿易業の展開もしていきたいと思っています。

ーーキンキントラベルの特徴は?

旅行業だと珍しいのですが、B to B (Business to Business)による下請け事業をしていない会社です。ほとんどが大手旅行会社からの発注を請け負いますが、当社は顧客と直接取引をしていますので、きめ細やかなサービスを行えることです。まぁ、大手旅行さんの下請け業者をするのであれば、日本でアジア経営者連合会の会長である澤田会長のそばにいるほうがいいかなと思いますよね(笑)

また、B to Bになってしまうと、入金サイクルも遅くなるデメリットもありましたが、いちばん大きな理由はキンキントラベルの会社のブランドが外に発信できないということです。これまでの顧客の多くはアジア経営者連合会や、日本に住んでいる間に培った人脈のお客様がほとんどです。口コミで輪が広がっています。

ーーそこで起こった新型コロナウィルス…現状での旅行業はいかがですか?

以前からビザ取得の代行や通訳などを行っていましたが、これまではあまり表向きには発信していませんでした。でもこのコロナウィルスで旅行業が落ち込んでいますので、ニーズのある1年間のマルチビジネスビザの取得や通訳のお仕事の依頼を徐々に増やしていっています。
また技能実習生などの送り出し機関の紹介も行っています。管理団体(組合)様や送り出し機関でもきちんとマッチしないと上手くいかないことがありますので、その調整業務を行っています。特にとても熱心なのに日本語ができない送り出し機関などもあり、管理団体様からの依頼で送り出し機関を紹介し通訳などを行っています。


Howdy(ハウディ)日本語学校」(大阪)のミャンマー国内での営業代行業も請け負っています。こちらの運営会社の法人本部がなんと、たまたま和歌山県紀の川市にあります!本当に私はつくづく和歌山と縁深いなと感じました(笑)

旅行業は見立てでは2025年までは良くならないと見ています。なのでこれら別の売上基盤を積み上げながら、会社をさらに成長させていきたいと考えいます!JICA様絡みのプロジェクトにも関わらせていただいており、無事採択されました。現在コロナで止まっていますが、旅行以外の事業の事業案件では人の行き来は始まるかと思いますので、そちらの業務向けはどんどん進めていければと思います。

ミャンマーから見る日本

ーーミャンマー人から日本はどういう国に見えていますか?

お金持ちの国」ってまず思います(笑)。また、ロボットや先進的な国と国民の中では思っている人はとても多いと思います。

日本語のブームもとても強いです。技能実習生の中でも日本に行きたい人がとても多いので、とても人気です!また最近日本とミャンマーの関係性はとても強いと感じます。
安倍元首相とアウンサンスーチーさんとの関係性の良さもありますし、すでに経済特区が出来上がっているティラワ(ヤンゴン管区)やモン州にもさらに経済特区を日本主導で開発しようという動きも出ているようですし、経済面でも本当にミャンマーと日本の関係性は今後もどんどん発展していくのだと思います。

ーーキンキンさんが和歌山で好きなところや印象は?

梅干し」です!(笑)。梅干しは本当に美味しいし、梅酒も好きです!また私は和食が好きなのですが、東京に住んでいたから好きだった和食が、和歌山の魚のおいしさに驚きました。そのあと東京に戻っても、和歌山の和食の味が忘れられません(笑)

あと面白いなと思うのは、和歌山は全国的に見ても言葉使いが荒いところがあると思うのですが、気質はとても穏やかで良い人が多いなと感じました。最初はちょっと怖いなと思ったこともあるのですが、話せば話すほど良い人がたくさんいて、東京などに比べて温かみがあるなと感じました。技能実習生や留学生にも、ぜひ和歌山に行ってほしいと思います!

ーー最後に読者の皆さまにメッセージをお願いします

ミャンマーに来たことない方も多いかと思いますが、絶対に一度は来てほしいです!ミャンマーについてはあまり情報もないのですが、怖がらないで来てくださいね。和歌山は関西空港からも近いですし、ドンドン外に出ていってほしいです。

またミャンマーに限らずASEAN諸国の国々の人々は温かくて優しい国民性の方が多いです。日本では病んだり、周りとの競争があったりと辛い思いをしている人が多いなと感じました。そんな時は一度日本を離れてASEAN諸国などを旅して視野を広げて、気持ちを明るくしてほしいなと思います。

また先進国と発展途上国、日本人やミャンマー人ということを取っ払って、同じ地球人としてもっともっとお互いのことを知れれば、もっともっと関係性が良くなると感じています。お互いを理解し合う気持ちが皆さんにも持てるように願っています。

Khin Khin Htwe キンキントゥエ
ヤンゴン外国語大学日本語専攻を卒業後、中央大学に留学・卒業。その後知人の紹介から高岡社長と出会い、タカショー株式会社(本社:和歌山県海南市)へ入社。在籍中にアジア経営者連合会(東京)に出向。2017年に故郷ミャンマーヤンゴンに戻り、Khin Khin Travel (キンキントラベル)設立。現在は4年目で旅行手配だけでなく、通訳やビザ代行、人材紹介など多岐にわたるビジネスを展開中。

Khin Khin Travel (キンキントラベル)

ミャンマーヤンゴン出身

ABOUT ME
アバター
山家 優一
和歌山ASEAN情報局 -わっと!- 編集長