ベトナム

ASEANに関する和歌山な人:島精機製作所ベトナム現地法人 西峰伸浩さん vol.1

西峰伸浩さん

西峰伸浩(にしみね のぶひろ)さんってこんな人

和歌山県海南市出身。

大学卒業後、株式会社島精機製作所入社。

入社当時から2016年10月まで海外営業を担当。

2016年10月よりベトナム現地法人の開設に伴い、2021年3月まで現地法人代表を務める。

和歌山県和歌山市に本社を構える株式会社島精機製作所。ニットを編むコンピュータ横編機を主力商品とし、横編機業界では世界シェアNO.1を誇るリーディングカンパニーとして業界を牽引。そんな企業の中で、ベトナムと和歌山の架け橋となり、お仕事されている西峰さんにさまざまな話をお聞きしました。

島精機製作所 ベトナム現地法人の代表に

--初めまして、それでは自己紹介をお願いいたします

初めまして、西峰伸浩と申します。
大学卒業後、株式会社島精機製作所へ入社。海外に興味があったことから、入社当時から東南アジアを中心に海外営業の担当し、和歌山本社に所属しながら、出張ベースで東南アジア諸国を訪問していました。

2016年10月、ベトナム現地法人の開設に伴い来越し、2021年3月末まで現地法人の代表を務めていました。


--すごい!ベトナムでの現地法人の立ち上げをされたんですね。
ベトナムに現地法人を設立することに至った背景について教えてください。


当社で取り扱っている主な3つの機械(セーターの製造機械、手袋の製造機械、布を裁断する裁断機)のうち、当時、手袋の製造機械とセーターの製造機械の拠点が、既に香港やタイにありました。

しかし、裁断機については当時はまだアジアに拠点がなく、和歌山の本社から直接サポートをしていました。

今後東南アジアの市場が大きくなることを見越して、東南アジア全体を見るために、現地法人を設立し、裁断機とセーターの製造機械のサポート拠点として、ベトナムに14番目の子会社を設立することになりました。


現地法人には、メンテナンス等の事後サービスを行うだけでなく、販売活動の為にショールームの機能も備えているんですよ。

現地スタッフと働く

--今現在、現地法人にはどれくらいの方が働かれているんですか

日本人は私一人です。あとはベトナムの現地のスタッフ(以下、ローカルスタッフ)が10名います。

--日本人は、西峰さんおひとりだけなんですね!一緒に働かれているローカルスタッフの方は、どんなお仕事をされているんですか?

ローカルスタッフは、主に技術職と事務職です。技術職は、セーターの製造機械や裁断機を販売した先に対して、トレーニングやメンテナンスなどを行っています。


ベトナムはもちろん、ミャンマーやカンボジアなどその他東南アジア中心に対応してもらっています。事務職は、会社の一般事務や経理などを行う部門になります。

--10名のローカルスタッフは、西峰さんが採用されたんですか?その際、工夫されていることはありますか。

技術職の8名は私がベトナムに行ってから採用しました。


人を採用するときに重要視していることは、『長く働いてくれる人』を雇うように心がけています。メインとなる業務が技術職であるため、習得するまでに時間がかかりますし、何十年経っても日々勉強してもらわないといけません。

そのため、長く一緒に働いてくれる方を雇うようにしています。ただ、こればっかりは採用してみないとわからないんですよね~。
あとは、簡単なテストで手先の器用さなどを見ることも行っています。履歴書だけを見て判断するのではなく、技術に親しみをもって取り組んでいるか、実際に工具を使ってやっている姿を見るようにしています。

--ローカルスタッフと一緒に働く中で、考え方や価値観の違いを感じることはありますか

考え方や価値観の違いというのは、同じ日本人同士でも異なるので、人それぞれ違って当たり前と思っています。考えが違うときは、まず相手の意見に耳を傾け、その上でリーダーとして判断するようにしています。

その時、結果だけを相手に伝えるのではなく、その結果に至った背景をきちんと伝えるよう心掛けています。そうすることで、次に問題が生じた際に、「前回同じケースの時にこう考えていたから。こういう理由で判断していた」と振り返ってもらえます。

そういった1つ1つの積み重ねが、ローカルスタッフと一緒に仕事をする上でお互いの考え方や価値観の違いを埋めていっていると感じています。

--ベトナムの方の国民性はどう感じられますか?

日本人に対して親近感を持っている方が多く、親日家が多い印象ですね。また、仏教徒の方が多く、年上をたてる文化があるところは、日本と少し似ています。

現在一緒に仕事をしているローカルスタッフも20~30代が多いため、私が言ったことを素直に聞き入れ、立ててくれます。性格も穏やかな方が多く、人との接し方もフレンドリーな方が多いです。

治安もよいですし、とても暮らしやすいですよ。また日本人をリスペクト(尊敬)してくれている感じがありますね。

--現地法人を運営する中で大変だったこと、苦労されたことはありましたか?

思い出せないくらいたくさんありましたね~。ルールが急に変わったり、解釈の違いで業務上問題が起こることはよくあります。

日本から送ってもらった荷物を受け取るのに、税関で止まってしまったこともありました。前回は問題なく荷物が届いたのに、今回は税関で止まり、賄賂を要求された、、、なんてこともありました。

あとは、法の解釈の仕方が曖昧にとれることが多く、その時々で担当者の判断が大きく変わることもあります。幸い大きなトラブルは起こっていませんが、小さなトラブルは数えきれないくらいありましたね。

ただ、東南アジアで仕事をするのに、そういった小さなトラブルはつきものかなと思っています。

--vol.1では西峰様の駐在後の働き方、ローカルスタッフとの接し方や工夫をしていることについて伺うことができました!vol.2の後半では、駐在地であるホーチミンでのプライベートの過ごし方や好きなところ、そして新型コロナウィルスの現状についてなどを伺います!vol.2へ

西峰伸浩(にしみね のぶひろ)さんってこんな人
和歌山県海南市出身。
大学卒業後、株式会社島精機製作所入社。
入社当時から2016年10月まで海外営業を担当。
2016年10月よりベトナム現地法人の開設に伴い、2021年3月まで現地法人代表を務める。


投稿者プロフィール

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山家 優一
和歌山ASEAN情報局 -わっと!- 編集長
和歌山県海南市出身。ミャンマー・ヤンゴンに駐在歴あり。
和歌山の人にもっとASEANを、ASEANの人にもっと和歌山を身近にするための情報サイトを作りたいと、この「わっと!」を立ち上げる。
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山家 優一
和歌山ASEAN情報局 -わっと!- 編集長 和歌山県海南市出身。ミャンマー・ヤンゴンに駐在歴あり。 和歌山の人にもっとASEANを、ASEANの人にもっと和歌山を身近にするための情報サイトを作りたいと、この「わっと!」を立ち上げる。