ベトナム

ASEANに関する和歌山な人:ベトナム 菊庵 愛 さん vol.2

菊庵 愛

菊庵さんってこんな人

福祉関係の大学時代にインドネシアのバリ島にある孤児院でのプログラムに参加。その際、様々な施設をもっと見て回りたいと感じる。その後国際ボランティアNGO「NICE」に参加し、国内のボランティア及び、ベトナムで枯葉剤の影響を受けた子どもたちが入所する施設で活動。

現在は結婚を機に和歌山に移住し、「和歌山で自分に出来る国際協力を」をモットーにママを中心に和歌山でフェアトレードを広める団体AMAYAKA(W)に所属している。

国際ボランティアNGO「NICE」での活動

この記事は菊庵さんのvol.2です。vol.1を読んでいない方はvol.1から読んでみてください→vol.1

ーー引き続きよろしくお願いします。その後日本で働き、ベトナムで活動されたと聞きましたが、どのような経緯だったのですか?

日本の障害者施設で4年程働き、専門的な知識やノウハウなどを学び、やはり国際的にもっと福祉を通じて活動したいと思うようになりました。そこで「国際ボランティアNGO団体のNICE」に出会い、プログラムに参加することにしました!

NICEは国内・海外ボランティア活動を行う国際ボランティアNGOで、国内・海外90か国でワークキャンプなどの各種事業を提供している団体です。

ーー国内外とありますが、どちらに行って、どのような取り組みをされたのでしょう?

私は1年間のプログラムで参加したのですが、まずは国内で週末ボランティアを行いました。具体的には、島根県や大阪府、岩手県などを訪れました。その時震災後ということもあり、ボランティアで岩手県に行ったついでに初めての東北ということで東北全県を震災後の光景を見て回りました。

その後海外プログラムとして、ベトナム・ハノイでのボランティアプログラムに参加をします。

そしてベトナム・ハノイへ

ーーベトナムでのボランティア活動について詳しくお聞かせください

ハノイではこれまで培ったキャリアを活かせるのではということで障害者施設での活動を選びました。その施設は、枯葉剤の影響を受けた子どもたちが通う障害者施設「friendship village(ベトナム友好村)」と言います。

friendship villageは枯葉剤被害者のための施設としてアメリカ兵の提言で集った退役軍人や慈善家の援助で建てられた施設です。

活動内容としては数の数え方や工作のお手伝いなどをしたり、農園を作ったりという補助をさせていただきました。

枯葉剤の影響を受け、手の指が6本あったり、指がなかったり、目が見えない、耳が聞こえない、といった障害を抱えている子たちがおり、耳が聞こえない子たちのために手話を教えるなども行いました。

ーーありがとうございます。そちらの施設で働いてみて学びや発見などありましたか?

障害者施設なので、これまで日本で培った技術やノウハウを活かせるかと思いましたが、振り返ってみるとそうではないことが多かったです。

私がこれまでのキャリアで習得したのは、日本などの先進国や都市部では機械や設備があってこそ役に立つ技術や知識であって、発展途上の国では使えないものも多々あることや、その国独特の介助の仕方があることがわかりました。そのため、当時は思うようにお手伝いできないという葛藤がありました。この経験から、単に介助、福祉、といっても幅広い知識を身に着けることが大切で、その場にあった形で知識などを応用することがとても大事であるということを学びました。また単純に子どもたちは英語ができなかったので、もっとベトナム語を学んでいけばよかったです。

ASEAN一人旅へ

ーープログラムを終えてその後はどうされたのですか

ベトナムでのボランティアが終わった後、そのまますぐに国内に戻ったわけではありません。せっかくハノイにいたので、ベトナム国内を見て回りたいと感じたことと。カンボジア、タイ、インドネシアなどを経由して帰国することにしました。

「国境を陸路で越えたい」という夢があったんです!(笑)

そんな中でまずはベトナムのハノイからスタートして、ホーチミンやホイアン・フエなどの都市を周り、カンボジアへ。カンボジアでは観光のついでに技術トレーニングなどをする障害者施設を見学させていただきました。

その後タイ・バンコクを経由して、最後に日本人の友人がいたのでインドネシアに行きました。一人で初めての海外旅行なので、言葉が通じず指差し会話帳や英語などを使って、ご飯を食べたり、ホテルを予約したり、とても刺激的な旅となりました。

ーーこれまでバリやハノイでの活動、また一人旅の中で思い出深い経験などありますか?

ハノイに住んでいる時、ちょうど年越しの12月31日だったのですが、深夜に一緒に住む友人たちと年越しイベントに行く予定にしていました。しかしちょうどハロン湾に一人ツアーを入れてしまったのです。

でも定刻に帰ることができれば夜までに戻ることができるため、観光後に友人と合流して夜のイベントも一緒に行く予定にしていたんです。それがなんと帰りのバスが事故!定刻に帰れずに、家についたときには友人皆がイベントに行っているので鍵が閉まっています。

さらにここで問題がありまして、、なんとちょうど引っ越ししたばかりで、私は家の鍵を持っていなかったんです!年始のパーティに出かけた友人たちはもちろん帰りは遅く、そして引っ越ししたばかりの家で鍵も持たず、周囲の環境もわからない中で待ち続ける心細さは今でも憶えています。汗

和歌山に移住し、AMAYAKA(W)での活動

ーー帰国後と和歌山に来られた経緯、そして現在活動されている国際フェアトレードAMAYAKA(W)さんなどについて教えてください!

帰国後は、また陸前高田など国内でのボランティアなどを経て、結婚を機に和歌山に来ました。縁もゆかりもなかったので、何か興味のあるコミュニティに入りたいと思っていました。すぐに社会人吹奏楽団に参加させてもらったのですが、さらにどうせなら国際的にゆかりのあるコミュニティにも入りたいと探していました。

そこで地域情報誌に掲載されていたのが、AMAYAKA(W)です。小さな子供がいるので、なかなか海外にボランティアなどの活動にはいけない中で、国内にいながらフェアトレードを通じて国際協力ができる活動だとわかり、参加をしています。

ーーAMAYAKA(W)さんではどういった活動をされているのですか?

現在私と同じようにママたちを中心に、「和歌山で自分に出来る国際協力を」をキーワードに和歌山市内を中心に県内のイベントなどに参加しフェアトレード商品などを販売したりしています。ミャンマーなどのASEAN国だけでなく、アフリカ諸国の雑貨など自分たちが可愛いな、いいなと思った商品などを通じて地域で国際協力を行なっています。

ーーありがとうございます。最後にこちらもみなさんにメッセージをお願いします!

人生80年と言われている中で、1-2年の少しの寄り道はそんなに大したことではないと考えます。むしろその寄り道で発見した新しい世界や価値観にとても価値があり、私自身人生が豊かになったと感じています。

言葉が話せないとか、海外で活動することに勇気が出ないと思ってもなんとかなります!私がなりました!なので少しでも興味がある方は、何事にもチャレンジしてください♪

菊庵愛さん

菊庵 愛(1985年8月17日生まれ)
福祉関係の大学時代にインドネシアのバリ島にある孤児院でのプログラムに参加。その際、様々な施設をもっと見て回りたいと感じる。その後国際ボランティアNGO「NICE」に参加し、国内のボランティア及び、ベトナムで枯葉剤の影響を受けた子どもたちが入所する施設で活動。現在は結婚を機に和歌山に移住し、「和歌山で自分に出来る国際協力を」をモットーにママを中心に和歌山でフェアトレードを広める団体AMAYAKA(W)に所属している。

和歌山県岩出市在住

投稿者プロフィール

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山家 優一
和歌山ASEAN情報局 -わっと!- 編集長
和歌山県海南市出身。ミャンマー・ヤンゴンに駐在歴あり。
和歌山の人にもっとASEANを、ASEANの人にもっと和歌山を身近にするための情報サイトを作りたいと、この「わっと!」を立ち上げる。
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山家 優一
和歌山ASEAN情報局 -わっと!- 編集長 和歌山県海南市出身。ミャンマー・ヤンゴンに駐在歴あり。 和歌山の人にもっとASEANを、ASEANの人にもっと和歌山を身近にするための情報サイトを作りたいと、この「わっと!」を立ち上げる。